宮古南静園「市民の集い」に参加しました。

  
 療養所が所在する自治体が新法制定を求めて集会を開くのは全国で初めて、とのことです。多くの市民が参加して、大会宣言を宮古から全国へ発信して閉会しました。宣言全文は下記のとおりです。

     宮古南静園のあしたをひらく市民の集い
          宣    言

 本日ここに多くの市民が結集し、ハンセン病療養所「宮古南静園のあしたを開く市民の集い」を開催した。
 ハンセン病問題は、19996年の「らい予防法廃止」、2001年の「熊本
地裁判決」、そして国の控訴断念と謝罪があったが、その後、国はハンセン病療養所の将来について具体的指針も示さず、ハンセン病問題の真の解決には至っていない。
 隔離から始まったハンセン病療養所「宮古南静園」は、強制収容された入所者の筆舌に尽くしがたい苦難の歴史を刻み、戦後、徐々に束縛から解かれてきたとはいえ、なお法の壁が立ち塞がり、私たちの目指す入所者前途に大きな不安をもたらしている。
 ハンセン病療養所の入所者は減少の一途をたどり、南静園は現在95人、平均年齢80歳に達している。
 私たちは、「宮古南静園」が孤立したまま、先細りして終焉を迎えることを看過することはできない。ハンセン療養所を隔離に始まり隔離に終わらせることを認めることはできない。
 長きに亘り強制隔離政策に苦しめられてきたハンセン病療養所の入所者が、社会の中で生活するのと遜色のない生活及び医療を終生在園と共に保障され、安心して暮らすことのできる施設として、地域に解放された社会的施設へと発展するため、「ハンセン病問題基本法」の制定は時を待たない重要な課題である。またそれを実現することは、立法府、行政府、地方行政機関そして私たち市民の責務である。
 私たち宮古島市民、郡民は、戦前から戦後、官民挙げて取り組んだ「無らい県運動」を始め、ハンセン病に対する隔離の歴史を振り返り、根深い差別と偏見の解消に力を尽くし、国立ハンセン病療養所宮古南静園」が地域に解放され共生できる道を求めて、今、行動しよう!
 宮古全域を上げて「ハンセン病問題基本法」の制定を求めて、署名運動に取り組み、その成果を市民の総意として全国に発信すると共に、国、国会にうったえ要求を実現しょう!
 決意を新たに、ここに宣言する!
 

           2007年(平成19)年11月28日
           「ハンセン病問題基本法」の制定をめざして
            宮古南静園のあしたをひらく市民の集い



100万人署名の請願事項は下記のとおりです。

 1,ハンセン病問題の真の解決をはかるため、「ハンセン病問題基  本法」(仮称)を制定すること。

 2,療養所の将来のあり方については、入所者・職員・地域住民な  ど関係者の意見を尊重し地域・国民のための医療・介護施設等と  して広く解放・発展させること。
 
 3,ハンセン病療養所の医療・介護体制の強化を図ること。