一般会計補正予算は修正可決

 一般会計補正予算は、野党とそうぞうの反対多数で修正可決となりました。
 修正されたのは、土木費として補正された裁判所からの差し押さえを見逃した職員のミスによる「差押命令判決に伴う賠償金」12,560,000円を認められないとして土木費から削除して修正しました。
 市長は「再議」を要求 
 市長は拒否権にあたる議会の再考を促す「再議」を要求しましたが、野党とそうぞうの多数で理解は得られませんでした。
 再議とは市長が、議会が行った議決等が不当、違法、執行不能であると認めるときは議決の効力を停止させる権限が与えられています。
 いづれにしても「差押命令判決に伴う賠償金」は、放置しておくと市の財産が差し押さえられることから、市長は市長の職権に基づいてこの予算を執行することになります。
 この問題については与党として次の3点を議会前に要求していました。、第一に市長が専決で予算を執行すること。第二に職員の処分をしっかり行って、二度と誤りを繰りかえさないための教訓を導き出すこと。第三に本来受け取るべきではなかった男性を「不当利得返還請求」で訴えること、この問題を議会に十分に説明すること。市長は議案として議会にかけることを選択しました。
 「不当利得返還請求」に関する訴えの提起は可決
 被告は、本来受け取るべきではない金を不当に利得したとして、宮古島市に対して「金1239万3500円及びこれに対する平成19年6月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え」という訴えです。
採決の結果、賛成14、反対1(真榮城徳彦)で可決しました。採決に当たり、「議会を納得させるものが示されていない」という理由で11人の議員、池間雅昭、新城啓世、富永元順、富浜浩、砂川明寛、嘉手納学、上地博通、池間建榮、新里聡、豊見山恵栄、宮城英文が退場しました。
 不要不急の事業を見直して市民の暮らし福祉を守れ 
 私は、補正予算に対して、不要不急の事業の見直しを求め、一般質問でも次年度の予算編成方針として、その事業の見極めと市民が収入の増えない中で負担増を余儀なくされている事への配慮を要求しました。
 具体的には、先議案件として処理され可決した伊良部のリサイクルセンター建設の契約、180,600,000円の採決にあたり「先の臨時議会同様なんら状況に変化が見られない」ことを指摘して、採決に加わりませんでした。
 委員会の審議の中で、ゴミ有料化に伴うゴミ袋の製造委託費、平成19年〜平成21年3月までの債務負担行為22,201.000円とゴミ処理施設等整備事業費関連の予算7,491,000円について検討の余地ありと指摘しました。
 宮古島市ごみ処理施設及び葬祭場建設委員会設置条例には、建設を急ぐ気持ちは分かるが、建設予定地を住民の合意も得ないで決めて、環境アセスメントを入れる、さらにそれより先に検討すべきゴミ処理のあり方、焼却炉の規模の見直しをする委員会設置は、順序が逆になっていることを指摘して採決に加わりませんでした。
 働く女性の家の使用料の見直しについて、女性を取り巻く環境はこれまでにも増して劣悪、失業と低所得者の多い宮古島市において、類似団体に合わせたというのはいかがなものか、働く場所の確保、所得の向上に向け取り組みを強化すべきであり、検討の余地ありと指摘しました。
 オリックスの第二球場の整備37,000,500円についても、財政難の中2007年と2008年度で11億円の削減を達成するという「緊急行動計画」とも矛盾するような地方債にたよる事業をやるべきではないと当局に指摘しました。
 台湾・基隆市・張通榮 市長が議場で挨拶
 最終本会議の開会前に、13日から来島中の台湾基隆市宮古島訪問団が議場で対面し、張通榮 基隆市長が「さらなる交流を進めましょう」とあいさつしました。
 経済工務委員会開会で本会議開会が遅れ 
 本会議が開会されるのかと思ったら経済公務委員会を開くとのこと、一般会計補正予算修正をめぐって、二度目の仕切り直しの議論がされたようです。
 経済公務委員会では、当初、議論なしで一般会計補正予算が全会一致で委員会を通過していましたが、補正予算の修正を予定していた野党会派の指摘を受けて、再度委員会を開き予算の修正をしていました。
 11時を過ぎて、やっと開会した本会議の各常任委員会委員長報告では、これまでの結論となんら変わらない報告でしたから経済公務委員会はなんのために開かれたのか理解できません。
 最低保障年金制度の実現を求める要請書採択に質疑 
 各常任委員会の報告を受けて質疑が行われ、全日本年金者組合沖縄県本部が要請した「最低保障年金制度の実現を求める」要請書の部分採択をした文教社会委員会の報告に対して質疑が集中しました。
    最低保障年金制度実現を求める要請
1最低保障年金制度を一日も早くつくること。
2,年金課税・定率減税をもとに戻すとともに、大企業・大金持ちに応分の負担を求め、庶民増税、消費税増税をしないこと。
3,国の責任で、消えた年金」問題を、一人ものこさず早急に解決すること。
委員会では2項目(太字の部分)で意見が一致しないため残る1項目と3項目について部分採択としました。
 質疑に立った池間雅昭議員は、「陳情書の一部採択(部分採択)がされたというが、2項目の削除は認められない、陳情書は修正できないのになぜ3項目の要請中2項目を削除したのか」
 「財源が必要になるが、(委員会は)財源を示した2項目を削除してある、これは共産党の政策に基づいて書かれた文章で、『年金課税・定率減税を元に戻すとともに、大企業・大金持ちに応分の負担を求め、庶民増税、消費税増税をしないこと』としているが、財源をどうするのか」
 「陳情書の文章の中に、『指定都市市長会が無拠出で、一定年齢で支給する最低年金の創設を提案』。全国市長会も最低保障年金制度を含めた年金制度の検討を国に要望。国連も日本に最低年金が無いことを指摘し、その改善を勧告しています』としているが、それは事実か」と質問。
 文教社会委員長は「陳情の趣旨を認め、委員の意見が一致しない2項目をのぞいて、部分採択とした。財源論については話し合いをしておりません。指定都市の提案、全国市長会の要請、国連の勧告については確認しておりません」と答えました。
 さらに、池間議員は「3項目ある中で、なぜ2項目を除いたのか、そういうことができるのか」と質問。
 文教社会委員長は「(議員の部分採択の提案を受けて)議会事務局に問い合わせたら『できる』ということだったので、そのようにしたと答えました。
 池間議員は休憩を要求して、議場で議会事務局次長に「文教社会委員長は2項目を除いた説明しているが、陳情書の修正は可能か」と質問
 議会事務局長は「陳情書の修正はできません」と答えました。
 討論の発言をめぐり空転
 質疑がおわり、採決の段階でも池間議員は休憩をもとめました。
間議員は「事務局に、もう一度確認をしておきたい、大事なことだから、陳情書は修正できませんね」と質問。
 事務局次長が「修正はできません、委員会の報告は、2項目は認めませんよということです」と答えました。
 議長の討論の発言の許可が宣言されて、池間議員が反対討論に立ちました。
間議員の討論
 「反対の討論をいたします。陳情文の中には、財源論として『軍事費や無駄な公共事業費を減らし、大企業や大金持ちへの優遇税制を改めて財源をつくり、消費税によらない最低保障年金制度を創設するよう強く求めます』としており、2項目を削除しても陳情文の中に残るではないか。
 これは共産党のいう25年の納付期間を10年に短縮するとかいう、最低保障年金制度で、財政の裏付けのない勝手な主張です。陳情というのは要請文を含めてすべてが諮られますから、財政の裏付けのないものに賛成できません」と討論。
 私は賛成の立場から討論に立ちました。
上里議員の討論。
 「賛成の立場から討論いたします。今、収入が増えない中で、あいつぐ負担増で多くの高齢者が苦しんでいます。最低保障年金を求める声は多くの国民の世論です。財政の裏付けが無いとおっしゃいますが、大企業、大金持ちからあたりまえの応分の負担を求めればすぐにも可能です。
 史上空前の利益を上げている大企業、株取引でもうけた大金持ちに対して政府は3兆円余の減税をしています。最低保障年金制度は是非必要ですので、議員の皆さんのご理解をお願いし賛成討論を終わります」
 直後に池間議員が、休憩を求め「発言は懲罰に値する。委員会で除かれた部分の財源論を討論で発言していいのか」といって退場。
 続いて、会派「そうぞう」も退場して空転。
非公式に「発言を取り消すこと」が要求されましたので私は拒否しました。
 眞榮城徳彦議員は、「『大金持ち』という言い方は、差別用語なので取り消してほしい。声を荒げました。
 さらに、「謝罪して、発言を取り消すこと」が要求され、拒否すると、「文教社会委員長も登壇して、委員会の見解を報告すること、上里議員も登壇して、発言を取り消して謝罪すること」が要求。
 エスカレートする事実上懲罰の理不尽な要求に、私は要請の採択・意見書の採択を優先して不本意ながら要求に応じ、空転を長引かせないことを選択しました。
 要請書・意見書が賛成多数で採択されました
 最低保障年金制度の実現を求める要請書
 要請書の採決が挙手により行われました。
結果は、賛成13人、反対13人となり議長裁決となり議長の賛成で採択されました。
反対した議員
 自  民  党―平良 隆 下地明  棚原芳樹 嘉手納学
 公     明―富浜 浩 富永元順
 新 政 クラブ―新城啓世 池間雅昭
 21世紀クラブ―眞榮城徳彦
 そ う ぞ う―下地 智 新里 聰 池間健榮 池間 豊

賛成した議員
 自  民  党―佐久本洋介 上地博通 砂川明寛
 21世紀クラブ―下地秀一
 そ う ぞ う―豊見山恵榮 宮城英文
 三  志  会―前川尚誼 与那覇タズ子 議長・友利恵一 
市民ネットワーク 與那嶺誓雄 亀濱玲子
あ  か  り ―山里雅彦 仲間明典
 日本共産党  ―上里 樹

 最低保障年金制度の充実を求める意見書
 反対討論を公明党の富永元順議員がおこないました。
 富永議員の討論。「全く国の根幹にかかわる年金について、財源が示されていないこと、国連の(勧告)の内容について公明党が確認をしたところ、そのような事実はないことが分かりました。要請は嘘に基づくものであり(その要請をうけた)意見書に反対します」
 とんでもない嘘をついているのは公明党の富永議員ではありませんか。意見書を通さないためには何でもありでしょうか。
 意見書の採決が挙手により行われました。
結果は、賛成人、反対人となり賛成多数で採択されました。
反対した議員
 自  民  党―平良 隆 下地明  棚原芳樹 嘉手納学
 公     明―富浜 浩 富永元順
 新 政 クラブ―新城啓世 池間雅昭
 21世紀クラブ―眞榮城徳彦

賛成した議員
 自  民  党―佐久本洋介 上地博通 砂川明寛
 21世紀クラブ―下地秀一
 そ う ぞ う―豊見山恵榮 宮城英文 下地 智 
          新里 聰  池間健榮 池間 豊
 三  志  会―前川尚誼 与那覇タズ子 議長・友利恵一 
市民ネットワーク 與那嶺誓雄 亀濱玲子
あ  か  り ―山里雅彦 仲間明典
 日本共産党  ―上里 樹

      その他の要請書の審議の結果
・新ごみ処理施設建設に反対する要請                  ― 継 続 審議
・消費税増税反対の決議要請                       ― 継 続 審議
・公契約における公正な賃金・労働条件の確保を求める
            意見書の採択について要請           ― 継 続 審議
・地元産品及び地元企業の優先使用についての要請         ― 全会一致採択
・県産品の優先使用について要請                    ― 全会一致採択
・妊婦健康診断の工費負担による受信回数と
             料金設定について要請             ― 全会一致採択
・旧城辺町道12号線再整備(末端まで)について要請         ― 全会一致採択
・「悪質商法を助長するクレジットの被害を防止する
ため割賦販売法の抜本的改正を求める意見書」の要請       ― 全会一致採択
・「悪質商法を助長するクレジットの被害を防止する
ため割賦販売法の抜本的改正を求める意見書」           ― 全会一致採択
・認可外保育園に通う児童への給食支援を求める要請        ― 全会一致採択
・認可外保育園に通う児童への給食支援を求める意見書       ― 全会一致採択
・教育施設整備事業あ(校舎改築)要請                 ― 全会一致採択